社長ブログ President Blog

投高打低

この年のプロ野球には顕著な特徴が
見受けられます。 それは投高打低と
いうことです。

セ・リーグには三割打者が1人、
パ・リーグには2人しかいません。
防御率2点未満の投手は、セ・リーグに
6人、パ・リーグには3人も
存在しています。 (本日現在データ)
原因については様々な意見が
ありますが、確定したものはありません。

ダルビッシュ投手や山本由伸投手の
ような一流の投手たちは
メジャーリーグに移籍しており、
通常考えれば投手の力が低下し打者が
優位に立つという逆の現象が
生じることも不思議ではないと
考えられます。

また、トレーニング方法の進化により、
投手が投げるストレートの平均球速が
過去10年間で141キロから146キロに
5キロ向上しています。

手に汗を握る投手戦も魅力的ですが、
得点の応酬や試合終盤での逆転劇など
試合のダイナミックな変化が
減少していることは確かです。

2011年と2012年に低反発の統一球を
使用した際も投高打低の状況が
見られました。 その状況に
適応できなかった多くの打者が苦戦し、
特にジャイアンツの小笠原選手は
成績が大きく下がりました。
今年、坂本選手の不振も小笠原選手の
ケースを想起させるものがありますが、
彼の成績低下が単に年齢による
衰えから起こっている可能性も
あります。

NPBはこの問題の原因を究明しなければ
なりません。野球はエンターテイメント
性が高いスポーツであり、
ドラマチックな要素が減少すれば
ファンの関心も低下するでしょう。

進化心理学から考えるホモサピエンス
一万年変化しない価値観  

アラン・S・ミラー, サトシ・カナザワ著読了